Fringe81社長日記Fringe81 CEO's Blog

viewable impressionについての考察

田中です。

すっかりblogをさぼっておりましたが、「ブログ書かないんですか?」という広告業界の熱いご要望(うそです。ちょっと忙しかったのと、若干ブログに飽きたのでさぼっておりました)にお答えして、長文書いてみようと思います。

さて、僕も大好きなアドテクブログのadmaerketchさんに、こんな記事が載っていました。

盛り上がる Viewable Impressions の議論を眺めてみる | admarketech.

本件、かなり興味がある広告主様が多いようで、Fringe81にも、お問い合わせが来てます。この話題は、熟考するに足るものだと思いますのでいろいろと考えてみました。

とここまで書いていましたが、なんだか文章が固い。私は革命起こすのではなかったのか。というわけでここからはくだけていこうと思っちゃいました。

ちょっとまず定義です。僕定義大好きなのです。学者の息子だからでしょうか。

  1. ファーストビュー
  2. above the fold
  3. viewableインプレッション

この3つは何が違うのでしょうか?よく混同してしまいますよね。

viewable impressionは、元々はIABの規格議論の中で出てきました。詳細はこのページ。下のほうにある動画はより理解を深めるのにいいかと。

今まで一般的に使われてきた指標の、「インプレッション数」というものを、「スクリーン上に広告の半分以上が1秒以上露出」した、という指標があれば、より確かな指標になるのではないか、という議論がなされています。これに対し、各社が様々なソリューションを出して(これから出す)としていますね。

Google は、『Active View』。Comscore は、『In-view』。DoubleVerify は、『Adview』と、表現しています。

viewableインプレッションは、「ファーストビュー」や「above the fold」という概念とは異なっていることに注意したいです。

まず「ファーストビュー」と「above the fold」って何か違うのでしょうか?

Googleのアドセンスヘルプページに載っていたツールが面白いので、こちら紹介しておきます。

なるほどー。さすがGoogle先生。最高です。ブラウザ1画面で最初に表示されるウェブサイトの上部部分を、「ファーストビュー」と定義しています。じゃあ、「above the fold」はどうなってんの?何か違うの?というと、上のURLの?lang=jaを取って、英語版ページを表示してみます。

「ファーストビュー」が「Above the fold」に変わりました。僕これを発見したときは、「おおおおおおおおお!Google先生ってばなんて素敵!!」って感激したんですが、そんな感激はマニアックすぎてよくわかりませんよね。そうですよね。

はい、これで「ファーストビュー」と「Above the fold」は一緒だと言うことができると思います。なんかすっきりしました。

■新しい効果指標として、どのように使うべきか?

さて、で、『viewable impression』なわけですが、ここで私が思ったのは、「1秒以上表示された」ことは、「見た」と果たして厳密に言えるのだろうか、ということです。つまり、見ててもユーザーの頭の中に認知されていなければ厳密に「見た」ことにはならないのでは?と思います。ただユーザーの頭の中に認知されたかどうかなんて、いやそれはさすがに厳密に計測は無理だろうと思うのです。モニター・アンケートなどすれば別なんでしょうが、コストがばかになりません。

ディスプレイ広告のクリックに関する議論も似ていて「バナー広告なんかクリックしたことない」とよく言われますが、それは当然なのです。CTR0.1%以下ですから。ただ、興味を持った(潜在顧客である)ユーザーがクリックすることが重要なわけであります。クリックしたことが無いユーザーは、興味が元々無いので、それは致し方ないというか、パフォーマンスを左右するものかどうかは議論の余地がありそうですよね。

なので、「viewable impression」は、「view able」つまり見ることができる、と言っているのだと思います。見た、ではなく見ることができる、もしくは見た可能性が今までのインプレッション指標よりははるかに高い、という指標なんではないかと。せっかく広告出稿しているのでから、見ることができる可能性が高いほうが、それはいいですよね。特に認知広告の場合は。

Fringe81の第三者配信アドサーバー「デジタリス」では、ビュースルーコンバージョン(バナー表示後、クリックせずにコンバージョンした数」を算出することが可能です。では、このビューは、「見た」か「表示した」か、「ブラウザには読み込まれたがページの下にあって表示もされなかったか」は明確に区別しているわけではありません。

ただし、コンバージョンやエンゲージメントにおいて大事なのは、アクションの絶対数であります。1000万インプレッションで、100ビュースルーコンバージョンが出ているキャンペーンと、1000万インプレッションで、10ビュースルーコンバージョンが出ているキャンペーンでは、明らかに前者の方が優秀であると判断できます。(クリックスルーコンバージョンが同数であったと仮定した場合)よって、パフォーマンスの観点だけで考えると、viewableか否か、というのは指標として重要かどうかは議論の余地があります。さらに加えると、CPC課金で購入していた場合には、viewableか否かではなく、CTRが高いか低いか、というところが指標になってくる、、、ということも考えられますよね。

私はviewableが意味が無いですよ、と言っているわけではありません。限りなくviewableが高いと思われるファーストビューのCTRやCV数は優秀だというのは、感覚値としても、そのとおりだと思います。また、広告主様にとっても、購入した広告が、「より見られる可能性が高い位置であった」というviewableは非常に重要であり価値あるも指標だと考えております。また、GRPとも近い概念にネット広告の効果指標を落とせるということを考えると、がぜんブランド広告主にとっては重要になってきます。

では、そもそもディスプレイ広告において、「頭に入るような認知/パフォーマンス」をあげるにはどうしたらいいのでしょうか?いくつか条件を考えてみました。

  1. viewableであること
  2. サイコグラフィックであったり、デモグラフィックのようなオーディエンスデータが一致していること。(20代の女性に、50代男性向けの広告を出さないこと)
  3. サイト内のコンテンツやコンテクストが、広告表現と一致していること。(クルマの記事で新車の広告が出るなど)
  4. リターゲティングやリコメンドバナーのような、コンテンツに全く関係無く、ユーザーがそもそも興味を持っていると判定できること

の上の3つが揃うことが重要なのではないかと思います。最後の4つ目は、ちょっと毛色が違いますかね。

したがって、DSPを利用したオーディエンスターゲティングや、アドネットワークのコンテンツマッチと、viewableという指標と組み合わせると、これはパフォーマンス出そうじゃありませんか。GDNで組み合わせてデータ取ってみたいですね。

掲載サイト内のコンテンツも広告効果にとっても重要だと思うのです。

■メディア買い付けに使えるのか?

ではこのような複数指標がDSP等の買い付けに使う未来はやってくるのか?と想像してみましょう。DoubleVerifyの『Ad View』を見ていると、

DoubleVerify’s STR(See-Through-Rate) is higher than 95%.

なんてことが書いていますので、どうもやっているのでは??と思われます。コンテンツマッチまでやっているかどうかはわかりません。。。

DoubleVerifyは、ベリファイイングプレイヤー(変なコンテンツに出ている場合は広告を出さない、等を制御できる)なので、そういう未来を展望しているのかなぁ、なんて考えられます。ブランド広告主の保護のためのソリューションです。

一方で、先程の、パフォーマンスのみを追求するのであれば、ものすっごく乱暴に言うと、パフォーマンスの絶対値を比較して、良い悪いを判断することもできたりしてしまう、、、ということもあったりします。

あとは議論としては、媒体社さんに対してちゃんと還元できるのか?という問題もありますよね。admarketechさんでも、

「確かにCTRは倍になるけれども、 パブリッシャーサイドがViewable Impressions のためにCPMに倍の請求をするようなことがなければ、結局CPC (もしくは ROI)は結局同じではないだろうか」と疑問を呈しています。

ということで、確かに、値段が上がれば変わらない気もします。

とかなんとか色々考えておりましたが、ぜひみなさんのご意見を聞いてみたいなぁと思います。

いやー、ネット広告ってこういう次々と進化してくから、面白いし、やりがいMAXですよね!

ではでは、またブログ書きますね。








Author : yuzuru