Fringe81社長日記Fringe81 CEO's Blog

プロダクト設計と『意思』の込め方について

田中です。

本日は弊社第三者配信アドサーバー『デジタリス』を題材に、プロダクト設計とそこに込める「意思」について

書こうと思っています。通常ソフトウェアビジネスの場合、管理画面などは出さないのが普通です。

これは著作権周りの、「お前パクったやろ」的なお話にソフトウェアはなり易いと思うので、多分出していないんでしょう。

ただ僕らは市場に先行投入して、お客様からフィードバックをいただいて、競合よりも速く改善改善をしていく、そして絶対勝つ、という信念を持ってやっています。

なんで弊社は別に包み隠さず、書いてしまおうと思っています。真似されるのは光栄なこと。

なので、プロダクト設計から、「思い」をこめてどうやったのか、というお話を書こうと思っているのです。

よく事業計画の作り方、みたいなのはハウツーであると思うのですが、あんまりBtoBサービスのエンタープライズソフトウェアでのノウハウというかそういうのが無いので自分なりに書いてみます。

■まず何を解決したいのか、テーマを決める

強烈な意思が何より必要です。『俺たちゃこういう事を解決したいんだ!』という意思が無いと、そのプロダクトは単なる流行りモノに乗っかったプロダクトになりがちです。なので一週間に一度は、エンジニアとミーティングを持って、なぜこれをやるのか、これが実現するとどういう未来が待っているのか、について特に社長である僕は口酸っぱく飽きられるまでやったかなぁと思っています。

第三者配信は、インプレッションからデータを取得でき、さらに複数媒体にまたがって行動したユーザーのコンバージョンダブルカウントを防ぐことができます。また、リアルタイムで様々な効果測定と、リアルタイムでの効果改善を実現することができます。

これが実現されると、日本のネット広告市場はおおいに盛り上がるし、業務効率改善も狙える。広告主様のためになるサービスだ。だから我々は最も使いやすく、かつソフトウェアだけではなく、監視運用サービスも提供することで、世に問うていくのだ、という意思があります。

意思は口にしてこそ、ですが、プロジェクトメンバ全員がハラオチしてないといけないですよね。じゃあどうやってハラオチさせるのでしょうか?

■何を強化し、何を捨てるか。東京に行くしかない。

第三者配信はそれこそ我々よりも大きいプレイヤーがいる。今の広告代理店さんだって、我々よりもずっとお金もリソースも持っている。

吉幾三の、『俺ら東京さ行くだ』状態なわけです。※歌詞見てくださいませ。

もうなんもねぇ、なんもねぇ、だと東京に行くしかないわけです。

なんもねぇ状況からどうやって勝つんだ、というと、もうこれは何らかの差別化できるような(地味だがでかそうな)イノベーションを起こすしかない。東京行くしかない。これ、言うは易しで、僕からの非常に厳しいオーダーを、チーム全員が受け止めて、ウンウンウンウンずーっとうなる必要があったと思います。

機能開発のやり方には2つあります。1つ目は、「競合と比較して穴があるところを埋める」やり方。2つ目は、「差別化要因を見極めてそこを強化する」やり方です。1番目は非常に重要なのですが、ただ穴を埋めただけだと、当然ながら競合に追いついただけ。追いついたと思ったらもう負けてるみたいな。

2つ目考えないといけないわけです。かつてRSS広告市場はグーグルとPheedoという2大アメリカ出身の、開発も終わってる競合がいたわけです。1つ目だけやってても、絶対勝てない。やはり2つ目なのです。もう一回過去と同じ事をしているデジャブ感があります。もう一回やればいいじゃないか。

■フレームワークで考え秘孔をつけ

ところが、じゃあ1つ目も2つ目も満たすために開発項目をあげていくと、「こんなにリソースないっす」ということになりかねません。

この時には、フレームワークを使って考えると、スッキリ意思統一できます。デジタリスの開発には、こんなフレームワークを使って整理しました。

このようなマップを作って、1つ目「競合と比較して穴があるところを埋める」やり方。2つ目は、「差別化要因を見極めてそこを強化する」箇所は一体全体どこなんだ、という議論をしていくわけです。エンジニアもデザイナーもプランナーも全員参加でうなります。

僕はよく「秘孔をつけ」という話をします。競合に勝つには、全ての秘孔をついている余裕は無いわけです。どの秘孔をつけば最も効率的に「お前はもう死んでいる」状態になるのか?なのです。秘孔をついて、最終コーナーからぶちぬいて勝つんだ、という意思が無いと、成功できないと思う。

■地味だがコロンブスの卵的な発想でイノベーションできないか、を考える

僕はイノベーションは、派手なイノベーションと、地味なイノベーションがあると思います。派手なこれだ!!みたいなイノベーションはそれは思い付けば最高なのです。ただ、中々考えつくものではありません。それよりも、地味だけど、実はこれおいしいんじゃないのかしら的イノベーションの方が、じわじわきて僕的には好みです。

柴犬の笑い顔見てるとなんだかこっちもニコニコしちゃう的な、じわじわイノベーション

我々は今回プロダクト設計の際のじわじわイノベーションとして、これかも、というものを作りました。

通常の効果測定ツールでは、媒体のキャンペーンごとに数値比較をしていきます。一方で、バナーは複数サイズや複数本入稿します。つまり、そのような状況では、バナー本数が多くなればなるほど、複数媒体にまたがって配信するので、本当にそのバナーのCTRが悪いのか、などがわかりません。また、差し替えもキャンペーン単位で別システムで行うと、かなり複雑かつ、ミスも起こりやすいものとなります。

よって、我々は「クリエイティブ」という効果測定タブ(上の四角で囲んでいる箇所)を開発したのです。

上記の図の「クリエイティブ」というタブを押すと、下記の画面になります。

これで、Cというクリエイティブは、純広告だけではなく、実はGDNにも配信されていたこともわかります。

クリエイティブが多くなると、複数媒体にまたがるので、パフォーマンス監視はどうしてもやりづらくなってしまいまい、差し替えというCTR改善の手段が遅れてしまう。我々はここを解決することで、じわじわイノベーションができるのではないかと考えたのです。

もちろん、このスパナマークを押すと、下記のような一括バナー差し替え画面が現れ、スパパパンと素早く差し替えアクション可能となっています。

これができると、1システムで、一括効果比較、一括差し替えが可能になり、ミスも減るのではないか、これがイノベーションにならないか?

という仮説を持って、開発に入り、5月7日にシステムリリースを迎えることができました。

これがイノベーションなのかどうかは、結果が全てです。我々はまず入り口になんとか立ちました。次は最終コーナーでぶち抜くためにやりきり、改善に改善を重ねていくべく精進あるのみです。

というわけで、がんばります。

ので応援よろしくお願いします 笑








Author : yuzuru