Fringe81社長日記Fringe81 CEO's Blog

スタートアップがビジョンやミッションを赤裸々に書くことのすすめ。全文公開

田中です。

前回の記事でトラフィックが爆発してしまって、おののいております。ただ、週に1回はブログを書くぞ、と決めたので今週も書きます。

Fringe81も、2013年に独立しましたので、スタートアップみたいなものだと自分では思っています。

さて、ベンチャーには、目指すところ、つまり、「ビジョン、ミッション、価値観、行動理念」・・色々ありますよね。会社を創業したんだから、ここはこだわりたいぜ!というものがあると思います。Fringe81にも、創業当初に作ったものがありました。

今回、ビジョン・ミッション・価値観を全面改訂するにあたり、どうやって社内に浸透させていったか、など、今後のベンチャー経営をされる方や、今急成長をしているスタートアップの方に少しでも参考になればいいと思って、ちと社内文書なので恥ずかしいのですが、全文公開いたします

なお下記は、2014年5月時点のもので、また改訂すると思いますので、ご了承ください。また、もともとは社内文書なので、過激なことも書いてありますが、ご容赦ください。

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この写真は今回のビジョン・ミッション改変の前の会社のクレドです。壁に張ってあるのでボロボロになってきていますが、、2010年ころ作ったものです。

ビジョン・ミッションはとても大事です。これは誰でもそう思っていると思います。ところが、です。

ビジョン・ミッション・価値観は、結構「ひとこと」で書いてあるものが多く、(例えば人類の発展に●●で貢献する、とか)その背景にある「思い」みたいなのが伝わりづらいこともあるんですよね。多くの場合ビジョン・ミッションはやりたいこと、成し遂げたいことを「昇華」させたものであって、それを社員全員に浸透させることってなかなか難しいことだと思います。

そこで今回、私は取締役の松島のススメもあり、ビジョン・ミッションを再定義し、さらにより赤裸々に、何をこの会社で成し遂げたいのか、を書いてみました。書く際に気をつけたことは、奇をてらわず、かっこつけず、感情開放度をMAXに持っていって一気に書き上げました。また、もう一つ気をつけたのは、「過去のまとめ」ではなく、「将来への希望」を中心に書いたことです。例えば、賞賛文化というものが出てきます。実は我々は、ついこないだまで、どちらかというと「詰め文化」だったのです。私もよく詰めてました。でも、もうやめよう、と思ったのです。賞賛文化でいきたいぞと。とすると、会社が約束し、実践しなければなりません。とすると、キチンと文書にしたほうが良いですよね。

書いたうえで、以下のように実践してみました。実践しないと浸透しません。

  • 経営陣への共有と修正
  • 社内の中間管理層クラスへたっぷり時間をとって説明
  • 社員全員にたっぷり時間をとって説明
  • 最終面接ではこのビジョンミッションを元にディスカッションしてカルチャーフィット度合いを見る
  • 経営陣はまず率先して実践する

結果としては、自己満足なところもありますが、社員全員に今までよりもずっと会社の目指すところが浸透できたのではないかなと思っています。これらは、いわば会社の憲法みたいなものなので、自分たちが何をカッコイイと思っていて、何がかっこわるいと思っているのか、といった、会社としての大きな判断基準を生むことができました。会社が成長していくと、どうしても「背景」ってわからなくなりがちですよね。「そこはわかってよ!」というのは経営者の傲慢かなとも思います。熱すぎます!って言われるくらいでいいと思うんですよね。そこまで本気だと伝わるかなと。

僕、正直に白状しますと、今までビジョン・ミッションって何だか掲げているだけのもので、大事なのはわかってましたけど、あんまり重要視してきませんでした。でも今回、ものすごく赤裸々に書いてみて、社内に公開してみたところ、とても良い手応えがありました。

とてもおすすめします。

以下、全文です。

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ビジョン:「組織としてこうありたい」という方向性

新しい発見を提供し、物事の見方を変える

・我々は「発見」をとても大事にしている。発見とは、何も新大陸を発見しよう、という壮大なことではない。

発見はそこら中に転がっている。仕事の大小には関係がない。どのような仕事であっても、改善すべきポイントはあるし、日々新しい発見はある。発見とは、「自分と他人の認識や好奇心のずれポイント」から生まれる。自分では価値が無いと思っていたものも、他人にとってはすごく価値があるものだった、という経験があるでしょう。それが「新しい発見」です。それは「発見しよう、物事の見方を変えよう」といつも意識していなければ生み出せないものである。

発見はとても価値があるものだと我々は考えている。お客さんへの発見の提供、社内への発見の提供、インパクトの大きい小さいではなく、発見こそが素晴らしく、賞賛されるべきものだ。小さな発見の集合(さざなみ)が、大きな波を起こしていく。その波こそが、イノベーションだ。

あなたが見つけた発見は、ぜひ共有しよう。そして自分の周りを変えていこう。その発見があるからこそ、物事の見方、とらえ方は変わっていく。Fringe81はイノベーションを起こし続ける会社だ。それが存在意義だ。そのイノベーションを起こすためには、常にどんな小さな発見であっても、発見をし続け、発見することそのものを賞賛し、その発見を動力として「自分」「お客様」「会社」の見方を永久に、継続的に、粘り強く、変革していく会社であり続けたい。

ミッション:社会に対してこうありたいという目的

お客様に真に役に立つサービスを、ハイバリューかつローコストで提供する。

真に役に立つサービスとは、お客様のまだ想像もしえない様な課題を解決しうるものだと考えています。

常に業界トップレベルのサービスを、様々なお客様がご利用いただけるリーズナブルなコストでご提供できる様、技術開発・事業開発に取り組んでまいります。

現代は、ソフトウェアと、ソフトウェアに立脚したサービスが様々なイノベーションを起こしている原動力となっています。我々が創造するソフトウェアとサービスは、お客様のニーズに答えるために、持続的かつ徹底的な改善とコストダウンによって実現されています。全て自社開発で行っているのは、改善のスピードをより速くするためでもあります。事業側と開発側がチームになり、産み出される我々のサービスは、常に世界トップレベルのサービスです。世界トップレベルのサービスを生み出すためには、苦しいが高い目標をかかげ、成し遂げよう、という強固な意志が込められていなければなりません。成し遂げられた時の喜びや価値を、お客様と共有し、さらなる高みを目指す。それをやり続ける。これを我々はミッション、使命としています。新しいオフィスでは、事業側と開発側の間に自由に打ち合わせができる幅4メートルのイノベーション・コリドー(廊下)を設け、何か問題があった場合や、改善をしていく場合には、そこに一斉に集結して課題解決をしていきます。我々の行動全て・オフィスファシリティ全てがこのミッション実現のためにまっすぐに構成されているのです。

我々のサービスにより、世の中にインパクトを与え続け、新産業の雇用を産む。

我々は、「この事業は自分達が行って誇れるものなのか」と常に自らに問うています。誇りを持てない事業は、やる意味がありません。成人向け広告は、全く誇るところがなく、それが例え儲かるものであっても、絶対にやりません。

我々のサービスにより、「成果」を出していく。これが、我々が成し遂げたいことです。新サービスを次々と生み出す事が会社の目的ではありません。「成果」を出し、お客様のビジネスの成功に大きな貢献をする、それが大きな産業や市場を生み出す原動力となっていきます。それが真の「インパクト」です。自ら生み出した「成果」を、新産業の「雇用」に転換していく。次世代のリーダーを輩出することで、さらなる「成果」と「雇用」を生み出していく。新しい産業で雇用を生み出すことは大きな社会貢献です。これが、我々がやりたい社会貢献であり、Fringe81の存在意義でもあります。我々は資本主義市場の「原動力」になりたいのです。

 

Fringe81の価値観:ビジョンを成し遂げる上で組織としてこうあるべき、という姿勢

・お客様の成果の「あくなき探求」をやり続けます。

我々は、お客様の「奴隷」ではありません。成果を共に追求するパートナーです。あくなき探求、としたのは、それは一時的な成果ではなく、こだわりぬいて、持続可能な成果を、ともに探索し、新たな発見が提供し、変革をうながすこと。それが楽しい、知的好奇心の充足につながることでもあるのです。

・「最上かつ最高」を追い求めるために、たゆまない実践をやり続けます。そこから得られた「学び」を最速で投入します。

サービスもソフトウェアも、「実践」および「実戦」というPDCAを回すことで磨かれていきます。真に役に立つサービスとは、そこから得られた「学び」を超高速かつ果敢に「投入」していくことで本物になっていきます。我々は、リーン型事業開発会社です。

前の価値観にもつながりますが、「絶え間ない」と「弛まない」は違います。我々は、「弛まない(ゆるまない、さぼらない、真面目さ)」の方が強い。他者が5回改善してくるなら、我々は10回改善する。うまくいかない時も、チームを信じる。はじめに考えていた初期仮説は、柔軟に変更する。実戦と失敗を繰り返し、世界トップレベルの事業を生み出して行きましょう。

・チャレンジを賞賛し、知的好奇心を持ち続ける

チャレンジは怖いものです。しかしそこには代えがたい価値があります。チャレンジを乗り越えるには、「何が待っているかわからないけどその先には光がさしていて、その光を捉えたら楽しいものである」という知的好奇心が必要になってきます。それが創造性につながり、実現にもつながっていきます。チャレンジする人・事業に賞賛を与え、例え立ち止まることがあっても、知的好奇心を持ち続けることで、学んでいき、軽々と乗り越えていきましょう。

・ベンチャーであり続けることこそがかっこいい

ベンチャーとは、一見実現不可能に見えるビジョンを身にまといながら、さらにイノベーションを起こす、現代社会にとって必要な重要な存在です。チャレンジャーであり、リーダーでもあるベンチャーは、リスペクトの対象です。変なしがらみ、部門間の無駄な調整、ネガティブなコミュニケーション、やっかみ、そういったものはかっこ悪いものです。

そういったものとは別の次元にいるのがベンチャーであり、Fringe81そのものです。我々は派手で目立つことがベンチャーだとは思いません。ビジョンを成し遂げることのみに真剣な「静謐なベンチャー」であり続けます。事業も、人も、仕組みも、組織も、崇高な理想的な姿を追い求めるのがベンチャーです。僕達は難しいことにチャレンジしています。でも、それがかっこいいのです。ルールは変革するためにあるものです。自ら定めた初期仮説や、事業の成功を妨げるようなくだらないルールはぶっこわしてしまえば良いのです。10年後も、20年後も、上場していても、今のかっこいいベンチャー魂のかたまりのようなFringe81をいつまでも残していきたいのです。

それが最も創造性あふれ、実現性にもあふれている素敵なベンチャーだと思います。

Fringe81が約束するもの

賞賛文化

我々は、難しいことをやっています。崇高なビジョンの実現を目指しながら、世界トップレベルのサービスとソフトウェアを開発し、さらに利益を追求していかなければなりません。でもそれはとてもかっこいいことなのです。その際に重要なのは、お互いを批判しあったりすることではなく、「賞賛しあう」ことです。ポジティブであり続けましょう。間違いは誰でも起こします。ではそこから何を学んだのか、修正できたのか。それが価値のあることなのです。いつでもノーサイドです。我々は対立しながらリーン開発をするのではなく、賞賛しあいながらポジティブにやる会社です。そのような環境を実現するための組織づくりに対しての改善・投資を約束します。

求めるものには大きなチャンスを、チャンスにチャレンジするものには大きなフォローを。

我々は、こうありたい、これがやりたい、という「求める」人材に対し、大きなチャンスを与えていきたいと考えています。若く今時点では未熟なスタッフであろうとも、抜擢し、求めるものには大きなチャンスと責任を与えます。人を育て、事業を育て、会社を育てることに直結するからです。チャンスと責任を与えた人に対して、今度は上のものは惜しまぬフォローを行う事を約束します。個人の成長と会社の成長が直結する。それがFringe81のスタイルです。

 

学び、そして成長するために人への投資は絶対に惜しまない。潤沢に。

我々にとっての宝は、人です。このビジョン、ミッション、価値観、行動指針を身につけた人をどんどん増やしていきたい。お客様からの学び、チーム内での学び、成功・失敗。それらを共有し学ぶことで、最大限に事業の成功に結び付けよう。

人への投資は絶対に惜しみません。お互いに学びあいましょう。事業は成功や失敗があっても、人は残ります。人が残れば、将来にわたってチャレンジを継続できます。上にたつものは特に、自己の強みを研鑽し、下のものに常に伝承していきましょう。Fringe81人はこういうものである、という語り部かつ師匠は、上のものだけではなく、社員全員であるべきなのです。誰もが師匠になり、お互いに切磋琢磨しあいましょう。これは行動指針ですから、会社そのものの強さを作る仕組みでもあります。やらない人は、かっこわるいです。そして、会社としても、その支援は潤沢に、全く惜しまず気持ちよく支援する事を約束します。

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というのが、今回まとめたFringe81のビジョン・ミッション・価値観・約束するものでした。

このビジョンにビビッと来た方はぜひご応募ください!まってます。

Author : yuzuru