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リターゲティング広告は実はそこまで成果を出していない。皆がハマる効果計測のワナ

こんにちは!佐藤です。いらすとやを使いたい欲が満たされました。

前回の記事で予告した通り、今回からリターゲティング広告(以下リタゲ)の真の成果を明らかにする考え方について話していきます。今回はまずリタゲがそこまで成果を出していないと考えるに至ったメカニズムについてお話しします。

※前回の記事:今年中に解決したいデジタルマーケティングにおける3つのこと

 

 

リタゲの成果が実は出ていないかどうかを調べるチェックリスト

全てのクライアント様がすべからくリタゲに意味がないとは言いません。むしろやると確実に成果が出るだろう業態やポジションのクライアント様もいます。

ただ、マーケティングの投資額に対するリターンの見誤りが起こりやすい状況をチェックするポイントはあります。まずは下記に該当するか否かをチェックしてみてください。


□ 1人のユーザが限られた期間内(概ね1ヶ月以内)に複数回コンバージョンする
□ 多数(100アイテム以上)の商品ラインナップがある
□ 月のリタゲ予算が500万以上ある
□ 複数のリタゲメニューを並行して出稿している
□ クリックコンバージョンで広告効果を評価している
□ 新規のコンバージョンを重視している

いかがでしょうか?
上記に4つ以上チェックがつく場合は、リターンの見誤りが起こっている可能性があります。ちなみに当てはまりやすい業態は不動産総合ポータル/旅行ポータル/人材ポータル/ECなどが考えられます。

※業態が当てはまっているとしても、どのようなKPIを設定しているかによって異なります。あくまでも参考程度にお考えください。

 

リターンの見誤りが発生するメカニズム

広告効果計測にはワナがある

さて本題です。なぜ、リターンの見誤りが起こるのでしょうか?
媒体計測ならまだしも、GoogleAnalyticsや広告効果測定ツールでの計測ならクリックコンバージョンによる成果は確実に発生しているはずです。

実は、広告効果計測のワナは2つの特性に発生の原因があります。

1.リタゲは効果が出やすいユーザに最適化されていくアルゴリズムを持っている
2.リタゲの効果を評価するKPIは「広告をクリックしたユーザ」のコンバージョンであり、サイト全体のコンバージョンではない

順番に説明します。

 

効果が良くなり続ける様に見える

1つ目の特性である『リタゲは効果が出やすいユーザに最適化されていくアルゴリズムを持っている』ですが、リタゲはよりコンバージョンに近いページまで来たか、ついさっきまで見ていたか等の情報を元に広告を配信する対象を決定していきます。このアルゴリズムで広告を出稿すると、非常に獲得効率が良い様に見えます。

しかしながら、このアルゴリズムが行き着く所は『広告が無くても元々買う気だった』『その商品はさっき買ったよ』というユーザへの広告出稿確率も上げていく事になります。ミスマッチと過剰出稿を発生させるのです。

ミスマッチや過剰出稿があっても投資効率が合えば良いと思います。ここで私が問題にしたいのは、ミスマッチや過剰出稿がそもそも発生しているのか、発生しているならどのくらいなのかがわからないという状況そのものです。

リタゲのアルゴリズムはCPAが安くなるためにリタゲが必要ないユーザへもリーチを伸ばしていくのが特性なのです。こうなると、見かけ上のCPAは必ず良くなるので、リタゲは一度やったら中々止められない麻薬になっていきます。

 

 

パイの奪い合いか、純増か、どっち?

2つ目の特性である『広告の効果を評価するKPIは広告をクリックしたユーザのコンバージョンであり、サイト全体のコンバージョンではない』とはなんでしょうか。
これは図で説明していきます。

図1:figure1

 

図1を見てください。これは全くリタゲをやっていない状態のサイト全体のコンバージョン数を棒グラフで表したものです。理解しやすくするため、サイト全体のCVは100件だと思ってください。この状態に対し、リタゲをやったらどうなるでしょうか。イメージでは、図2の様になっているのではないでしょうか。

 

図2:

figure2
図2では、リタゲによって増えたCVが20件あり、今まで100件であったCV数に加わり全体のCV数は120件に増加しています。

ここからがポイントです。図3では、リタゲによって増えたCVは20件になっていますが、全体のCV数は110件になっています。リタゲはサイトに来ているユーザを広告の対象とするため、コンバージョンしそうでしなかった新規ユーザの獲得に寄与するだけでなく、元々コンバージョンする気だったユーザの獲得にも寄与するため、全ての獲得が純増に繋がっているわけではないのです。これが『広告の効果を評価するKPIは広告をクリックしたユーザのコンバージョンであり、サイト全体のコンバージョンではない』という事の意味です。

図3:

figure3

ここで1つ目の特性を思い出してください。『リタゲは効果が出やすいユーザに最適化されていくアルゴリズムを持っている』場合、リタゲは全体のCV数を増やすような出稿を行う方向に最適化されるか、今まで発生していたCVを食い合う方向に最適化されるか、どちらに行きやすいでしょうか?そうです。CVを食い合う方向にいくのです。

図4:

figure4
この下方向への改善が強く発生すると、リタゲによって増えたCVと全体のCV数の増加に乖離が発生します。ここをチェックしていないと、リタゲへの過剰投資/ミスマッチを見過ごしてしまうため、リターンの見誤りが発生するのです。

***

余談ですが、以前EC系サイト様を中心にユーザがサイト来訪してからどのくらいの間隔を空けてCVしているのかを第三者配信で集計した事があります(図5)。来訪してから1日以内でのCVの棒が赤線になっているのが見えますでしょうか。1日以内、つまりついさっきまでサイトに居たユーザのコンバージョンが最も多くなっています。ですので、リタゲのアルゴリズムは皆競うようにさっきまでサイトに居たユーザへ広告を出すように入札価格(CPM)を上げていきます。これを追求すればするほどCPAは良くなりますが、図4に示す通りそもそも広告が無くてもCVするユーザに対しての広告配信割合も増えていくという状態を引き起こす事が分かるかと存じます。

図5:

figure_x

まとめ

ここまで読んで頂き有難うございました。広告効果測定にはワナがあり、リターンの見誤りがあるという事についてご理解頂けたでしょうか。

リターンの見誤りが発生する傾向としては、WEBマーケターのミッションが『広告効果測定ツール経由のクリックコンバージョン数』になっていたりすると全体のCV数を追っていないので起きやすいです。

サイト全体のCV数、売上をミッションとする場合は気づきやすいですが、評価のしやすさから広告効果測定ツール経由のデータを正としている事も多いのではないでしょうか。大抵の場合においてはそれでも全く問題は無いのですが、ことリタゲについては上記の通りワナがありますので、それを理解した上で上手に目標設定をしていく必要があると感じています。

次回は、このワナをどうかいくぐって正しい成果を計測するのかについてお話しします。

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Author : ysato