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会社、経営
2018.07.25
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ピアボーナスで賃上げと生産性向上を少しでも解決したいのです。

今、Fringe81ではピアボーナス『Unipos』を次の基幹事業のひとつとするべく、積極果敢に投資を行っています。

今日は、私がFringe81の経営者として、なぜピアボーナスに投資をしているのか、何をいったい実現したいのか、について長いですが書こうと思います。

Uniposは導入企業数100社を超え、先月のリアルタイムフィードバック数、つまりボーナス送付回数は10を超えました。これまで1年間の累積送付回数が58万回ですので、加速度的な成長のスタートが切れたのではないかなと実感しています。

現在、日本では賃上げは実現しつつあるものの、社会全体の生産性は下がり、かつ社会保険料などの負担増で可処分所得が伸びなくなっています。これは大変重要な、解決すべき社会課題です。

可処分所得とは、給与やボーナスから、税金や社会保険料を差し引いた手取り収入のことです。

私は、ピアボーナスでこれらの社会課題を少しでも、解決したいのです。

賃上げに関しては、以下のレポートが公平に冷静に書かれていると思います。

日本総研:増加する雇用者報酬と伸び悩む可処分所得 年金・公的医療保険の負担増などが家計所得を圧迫 ―(PDF)

2013年以降、雇用者報酬は伸びています。一方、所得税の引き上げや健康保険などの負担増があるため、可処分所得の増加に結びつきにくくなっている、としています。

また、賃上げを後押しするために、最大20%の法人減税措置も取られています。

産経ニュース:企業減税ずらり、賃上げ・投資拡大後押し 消極的企業は冷遇

前提情報を多く出しましたが、ここからが記事の本論です。

まず、賃上げは私はすべきだと思っています。賃上げをしていかなければ、今後、高齢化社会となるなか、社会保険などの負担が増えるのは間違いないので、従業員の手取りが減ってしまう。賃上げは企業が人材確保や競争力を保っていくには必須だと思います。

ただし、、私は、「どうやって賃上げをするのか」という具体的な方法論については、議論があまりなされてないように思うのです。

賃上げ、というと「定期昇給額のアップ」、「ベースアップ」、もしくは「手当増」がまず浮かびますよね。

例えば、定期昇給による賃上げは、通常、年功序列を前提にしています。ところが、現在では、大企業でも職務給の導入が増加していますし、新興企業で定期昇給はほとんど聞いたことがありません。あくまでグレード制であったり、キャリアパス個別に給与テーブルが用意されていたりします。

ベースアップは、もともと、インフレ対策(物価が上がると給与も上げなければバランスが取れない)や、企業収益の増加に対する労働生産性の向上部分の分配を、労使交渉を経て決定する、という側面が強いものです。しかし、今はデフレが続いています。年功序列や春闘が一般的な大企業では、定期昇給やベースアップを経て、一律に賃上げを行うのが今までの習慣に基づく合理的な手法なのかもしれません。手当で対応するというやり方もあると思います。

ただし、一律アップをすることによって、賃上げは可能なものの、生産性はアップするのか?という課題が残ります。労働の成果が正しく報われるならば、きっと生産性は上がるはずです。

では、生産性をアップさせるために、成果主義をますます推し進めるのが良いのでしょうか?私はこれもうーん、、、と思います。

また、そもそも、一律アップの習慣や前例が無い、中小企業やベンチャー企業も多数存在します。こういった会社では、どのように納得性の高く、かつ生産性を高めるような賃上げをすべきなのでしょうか?成果主義が解決方法なのでしょうか?他にも選択肢はあるのではないでしょうか

成果主義に基づく給与制度の場合は、数字で実績が出しやすい仕事をしている人や、上位成績をあげた人に報酬が集中しやすいという性質を持っています。一見、公平そうに見えて、成果主義が行き過ぎると不公平になってしまう、という矛盾をはらんでもいるのです。つまり、成果主義では、「縁の下の力持ちのような人」や「数字では測れない仕事をしてくれる人」(エンジニアや人事・総務など)に報いることが難しいのです。こういった目立たないけど、素晴らしい仕事って私はたくさんあると思いますし、そういった仕事の方が、多かったりしませんか。

私は、こういった仕事や人にスポットライトを当て、賃上げしたいのです。それが生産性向上に繋がると信じています。

私は、ピアボーナスを活用することで、企業側も従業員側も、双方にメリットがある賃上げをやりたいと思っています。(もちろん、我々Fringe81はピアボーナスを普及させたい事業者ではあるのでここからの論旨展開は割り引いて聞いてください)

ピアボーナス『Uniposは、「少額の給与(相等)のボーナスの配賦権限を、従業員に付与し、リアルタイムに送り合う」というコンセプトに基づいています。

全員でフィードバックをし合う仕組みですので、数字で測れない仕事をしている人にも、スポットライトが当たります。

(給与「相等」と書いたのは、実はピアボーナスはお金以外のインセンティブでも、ボーナス原資として機能することもできるのでこう書いています。例えば、部署や事業部独自のインセンティブ原資にしていたり、社内の福利厚生制度のポイントに使っていらっしゃる導入企業もあります。)

よく誤解されがちなのですが、Uniposは、あくまでボーナスの配賦権限を従業員に渡しているだけであって、ピアボーナス原資は会社が用意します。つまりこの部分が賃上げとなります。(給与以外の場合には、賃上げ相等、となるでしょうか)あくまで、会社が用意する決められた額の原資を従業員が権限が使って分配することになります。従業員のお財布や、既に付与されたボーナスから削るわけではありません。

従業員側は、付与された権限を使うか使わないかは本人に任されています。Fringe81でも、100%は使われていません。休暇をとる人もいますし、必ずしも毎日ボーナスをあげたい人が現れるとも限りませんものね。

ピアボーナス『Unipos』には給与が多くの人に分散するような仕組みをあえて入れています。これはより多くの人にスポットライトをあて、相互理解の機会を創るためです。実際に1000人の規模の企業でも、一月以内に99%以上の方がピアボーナスをもらえた、という実績が出ています。ここにはFringe81が先行して数年にわたりピアボーナスを社内運用していた、ノウハウとユーザー体験設計があります。

導入企業の皆様や、人事部・従業員の方にご満足いただいている点は、非常に納得性や公平性がある、というものです。これは、みんなで決めた給与(相等のもの)です。誰かが勝手に決めたものではありません。そして、リアルタイムに全社のタイムラインに共有されます。上限はありますが、いくらあげるかも、従業員が決められます。これは100円以上あげたい!と思った仕事にはあげればいいですし、1円でもかまわないのです。

褒めるなら全員の前で、怒る時は別の部屋で一対一でコミュニケーションすべし、という格言がありますが、100人を超えたような組織では、全員の前で褒めても数人にしか伝わりません。(物理的・距離的な問題です)そこを全員に伝わりやすく、かつ分散しやすい給与(相等のもの)を配賦するノウハウとテクノロジーをつめこんだのが、ピアボーナス『Unipos』です。

さらに重要な観点としては、これで生産性は間違いなく上がります。なぜなら、Uniposでは少額の給与(相等のもの)と同時に、感謝のリアルタイムフィードバックを送ることが必須でセットでないと送れません。生産性を高めるためは、良い仕事を正しく、すばやく評価されるのと同時に、みんなに見てもらえている、感謝される、という心理的安全性の確保がなにより必須です。

Uniposは、サンクスカードとは、異なるものです。褒め合うことは大事だけれど、褒め合う事が目的ではありません。ちょっと熱くて言いにくい恥ずかしい、でもこれは素晴らしい仕事だ!という事をお金というパワーがあるものを触媒にして、共有してもらう。お金はあくまできっかけでしかありません。よってピアボーナスとは、褒め合うことだけが目的でも、ボーナスを送り合うことだけが目的でもない。お金を単なるきっかけに、そのぶん楽な気分でリアルタイムフィードバックをたくさんすること、そして相互理解を深めること、それによって企業全体の生産性を高めることが目的です。これはピアボーナスでしか実現できないものだと私は信じています。

一律給与アップや、成果主義では決してできない、ピアボーナスならではのエピソードをひとつ紹介させてください。

ピアボーナスを運用していて私が一番好きなのは、下記のような「ハードルが高いことに挑戦して、人が成長した瞬間を称えることができる」ことです。

この画像は、Fringe81で、三ヶ月に一度の社内MVP発表会で使われた資料です。当社のMVP発表会では、三ヶ月間でUnipos内で最も共感を得た投稿を表彰します。

私は、Yamamotoさんが、自分に自信ないところから、挑戦することで変わった、成長できた、ということがUniposがあったからこそ、わかりました。彼女はまだ社会人1年目です。とっても素敵だと思います。

もしUniposがなかったら、きっと彼女の成長を感じることは難しかったと思います。企業にとって、トップ営業マンやベテランの事業部長が、大きな成果を出したら、給与やポジションで報いるのはそれは当然です。しかしながら、こういった20代30代の若手の人の挑戦、変化、そして成長、これを知る、そして報いることがどれだけ数年後の会社の成長性や競争力にインパクトがあるでしょうか。私はとってもインパクトがあることだと思います。お互い知らないからこそ、軋轢が生まれたり、不幸なコミュニケーションが生まれてしまうのではないでしょうか。新しい第三の給与であるピアボーナスをきっかけにして、お互いを知ることができるのです。

なお、ミレニアル世代の働き方改革、については先日メルカリさん、パーソルさんとイベントを開催して、記事にしていただいたので詳細はこちらをごらんください。

Fringe81では、3ヶ月に一度の社内イベントで、ブラウザを通してではなく、リアルにお互いに気持ちのいいフィードバックを行っています。普段のリアルタイムフィードバックを集約・ストックして、最も他の人から共感を得られ、発見された賞をFringe81では発見大賞、という賞で表彰しています。お互いフィードバックを全員の前で改めてすることは、恥ずかしいかもしれませんが、誇らしいことだと思います。最後に、発見大賞のいち場面を紹介します。

これは、新卒の同期の素晴らしい仕事を”発見”した社員が、同期を讃えている場面です。その時の事を思い出したら、ちょっとうるっと来るほど盛り上がりました。

そうです、ピアボーナスは同期同士でも、部下から上司にも送れるのです。ピアボーナスは、きっかけはお金かもしれません。でもあくまでそれはきっかけ。きっかけはささいなものです。でも、お互いリアルタイムに、ポジティブにフィードバックをし合うことで、相互理解が発生し、生産性は確実に高まっていきます。誰が何をやっているかわからない、上司や経営者が何を考えているかわからない、といった相互不理解から、生産性や競争力の低下ははじまると思います。今、会社の中でお互いを毎日リアルタイムに良い仕事をしたね、と知り合ったり、もしくはわかりあえてますでしょうか。その人が、過去どのような称賛や成長をしたか、ストック情報として蓄積することができているでしょうか。ピアボーナスを活用すれば、様々な組織課題は解決できます。

私は、Uniposを通じて日本の給与に革命を起こすと同時に、生産性も高めてみたいのです。このムーブメントにぜひご賛同いただければ、こんなにうれしいことはありません。

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