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人事・HR関係
2019.01.22
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いかにしてUniposはユニークになったか。無から有を生み出すプロセスのリアル。

田中です。最近、私は色々な方から言われることがあります。どのようにしてUniposのようなオリジナルなサービスが始まったのか?Uniposを生み出すにあたり参考にしたことがあるのか?意思決定はどのようにしたのか?等です。

Uniposは、様々なサービスを参考にしながらも、自分たちで産んだ完全オリジナルなサービスだと思っています。すでにあるサービスをパクったり(参考にしたりと言い換えましょう、この後の文章では)したところは極めて少ない独自なサービスになっていると思います。まさに何もない「無」から「有」を生み出すにあたって、様々な葛藤、紆余曲折、対立、そういったものを乗り越えてUniposは生まれています

私は、無から有を生み出すことはとても尊いことだと思っていますし、その「有」を事業化して成長軌道に乗せることができたことに、とても誇りに思っています。一方、自分たちが葛藤、紆余曲折、対立、そういったものを乗り越えて時間をかけた機能が参考にされるのは「俺たちもそういう立場になったんだなぁ」と思う反面、「それでいいのかなぁ」と納得いかないような気持ちになることも確かです。

サービスを生み出して軌道にのりはじめると、黎明期の事はいつの間にか風化していきます。無から有を生み出したドキュメントを今こそ残しておく必要があると思うのです。今回はインタビュー形式でお送りします。

登場人物は、Unipos社のCEOの斉藤(当時はプロジェクトマネージャー)と、Unipos社のCXO(Chief Experience Officer)の矢口に来てもらいました。私田中はそのころはFringeの社長として、新規事業のUniposを絶対に成功させるんだ!という信念のもと、意思決定にも大きく絡んでいました。

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田中:最初にFringeでピアボーナスやろう!と決まって開発がはじまるとき、違和感あった?3年前だっけ?

斉藤:3年前です。2016年の6月にプロジェクトがスタートしていて、そこから1年後の2017年6月に正式リリース。なんで右往左往して試行錯誤した期間も含めて1年やってますね。

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2016年、プロジェクトメンバーで話し合っているところ。写真手前右が斉藤、左が矢口

矢口:そんなに違和感無かったですね。社内でやっていた発見大賞※をウェブサービス化する、みたいなイメージだったので…

解説)「発見大賞」とは6年前に田中がはじめた「他薦MVP制度」。他の人の良い仕事を発見したら付箋紙に書いてダンボール箱に入れるという超原始的なものからスタートした。まさかそれがUniposになるとは!

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2013年、Uniposの原型の発見大賞。人数が増え社員のことがわからなくなりさみしくなった社長が作った苦肉のダンボール

田中:当時、Uniposは「発見大賞 as a SaaS」みたいなこと言ってたよね。

矢口:そもそもなぜ自分たちがこのサービスを作るのかっていう部分の根拠はすごくしっかりあった状態でしたね。別にHRテックが流行っているからとか、そういう文脈ではなかったですし。

田中:だからそこはあまり違和感がなかったと。

斉藤: ただ「金銭的なボーナスを絡める」っていうところに必然性を持つまではすごく時間がかかりましたよね。そもそも発見大賞は別に金銭的なボーナスを絡めてたわけじゃないじゃないですか。

田中:確かに、発見大賞ではディズニーランドのペアチケットとか、ダイソンの掃除機やアイパッドを四半期で集計して景品につけていたけど、どちらかというと、他薦で最も賞賛された、地位と名誉が素晴らしい、としていたよね。

斉藤: むしろエモさっていうところに全部を集中してたので、サービスを運用するために、なんでボーナスが必要なのかっていう疑問はもちろん最初持ちましたし、そこに対する必然性は検証に検証を重ねて、結局8ヶ月後くらいで、やっとピアボーナスでいこう!ってなりました。

解説)実はUniposは最初ピアボーナスとも言っていませんでした。発見大賞が社内制度であまりに思い入れがあるばかりに、なんと金銭的なボーナスを絡めるべきかはプロジェクト開始後8ヶ月もかかって意思決定されています。

田中:Uniposをつくるときに、参考にしたサービスはある?

矢口:プロダクトとしては、海外のインセンティブシステムや、リワードサービスや従業員同士でボーナスをSlack上で送り合うサービスとかはけっこう研究していました

似ているコンセプトではあると思ったので。ただ、最終的には後でも言いますが、全然別のプロダクトにしましたね。思想や実現したいことが違ったので。あとはグーグルのピアボーナス制度も、中の人に聞きに行ったりしました。

田中:あったね〜。Googleの社員の方に、Googleのピアボーナス制度ってどんなものですか?もらったらうれしいですか?って聞いた覚えがある。あとは、確か日経さんのイベントだったかな、 Google 社の本体のCFOがヒルズの上に来た時に、「グーグルのピアボーナスってどんな感じなんですか~、それをどんなソフトウェアとかで実現してるんですか~?」って質問したり。あれは今思えば無邪気だった。ただ、Googleさんの話を聞く中で、これは発見大賞とは似て非なるものなんだな、と。良い悪いではなくて、違うものだった。Googleさんのピアボーナスは、従業員同士で送りあうのは一緒だけれども、オープンではなくてクローズドになっている。誰が誰にあげたかはわからない。発見大賞はフルオープンで、誰が誰に送ったかわかるし、特に上司の許可が必要なわけでもない。Googleさんの制度は金銭的なボーナスの色が強く(1回1万円でもOK)、発見大賞はより頻度が多くて、地位と名誉とエモさが強い。

では、Uniposのコンセプトを生み出す際に、米国のサービスを研究していたけど、これらとUnipos何が違うんだろうって考えた?何が一番違うんだろう?

斉藤:米国のサービスはすごくシンプルで「従業員同士でボーナスをやり取りする」ことはできるんですけど、サービスに、それをどう活用していくか、どう運用していくかという思いが反映されてないのではないかと感じました。

Uniposのコンセプトを考えるにあたり、やはり成果や効果を出さなければ良いサービスにはなりえない。組織を良くしていく為どう組織にインストールして、どう使うべきかという思想設計が最も重要だと感じました。

矢口:お遊び感覚が強いサービスもあれば、お金を贈るという体験を結構強めにしているサービスもありました。もともと僕らは発見大賞というものの良さを知っていたので、より「感情報酬」の方に振っていきたいと思っていていて。

田中:確かに当時、我々は「感情報酬」って言ってたよね。報酬には色があって、誰から、どのタイミングで、どういった言葉が添えられるかで全くうれしさや報酬の価値が変わるよね、という話をしていた。

矢口:だから厳密に、はっきりと米国発のサービスとUniposでは設計思想が異なるなと思っていました。

田中:もう一つ海外のインセンティブシステムを調べていくにあたって思ったのは、海外の人の従業員間インセンティブの認識って、ほとんどがクローズドな1対1で、上司から部下に面談のときにちょっとしたスタバのカードを贈る、みたいなものが多かった。それって僕たちが思っているピアボーナスというか、発見大賞 as a SaaSっていうのは、オープンスタイルであるので、世の中の世間一般で言われているピアボーナスとはどうもかけ離れてるんじゃないのかなって思った。これは単に海外でイケているサービスを持ってくるだけではいかんぞと

斉藤:クローズドな1対1の方が文化として馴染みやすいんだろうなっていうのが海外のサービスを見た時の印象ですね。上司から部下に対してギフト券を贈るって日ごろからよくやっていることなので、それをサービスで代替するとこから入っているのかなって。

矢口:発見大賞って、むしろ組織横断して、部署が全然違う人の隠れた貢献とかを見つけて、それをみんなに紹介する形で投稿しますよね。海外みたいにレポートラインの下の人にクリスマスギフトを渡すみたいな感覚でリワードを渡すというのは全然違いますよね動機が。

田中:ここまで来てふと我々気づいたわけです。我々のやりたい事が、1対1じゃなくてN対Nだとすると、世の中のインセンティブシステムや、ピアボーナスだったり、リワードだったりとは全く違うものをつくらないと、単に参考にしてその通りに日本カスタマイズすればいけるって感じじゃなさそうだなと

斉藤:そこで明確に思ったのが、発見大賞って部署間ももちろん、部署内のエモいのがけっこう多いなと。例えば僕が矢口さんのことを「この人こんなにスゴイんだよっ!」っていう、他己紹介みたいな文脈。それを他の部署だったり、経営陣とかが見て拍手をしてっていうのが僕の好きな体験だったんですよね、発見大賞の。その体験を僕らは中心にしていきたい、人に伝えるっていうところを中心にしたいね、と。

田中:まとめると、Uniposがユニークなのは、昔からある、自分たちが大好きな社内制度である発見大賞 を SaaSにしました!っていうところが大きいよね。色々他のサービスは見たけど、ほかにマネするものがない、というのが我々の気づいたところで。

田中:じゃあプロトタイピング〜本番リリースにどうやってこぎつけたのか、を昔の資料をもとに振り返ってみましょうか。

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Uniposプロトタイプ

矢口:うわ〜。これでしたね、最初。一番最初はMVPで社内検証回して、そのあとアルファ版ていうプロトタイプつくって、社外検証回して、ベータにはいってという感じでした。

田中:じゃあ社内検証版のポイントの送り方から見てみよう・・・これなんだろう・・・これ。「キュン」って何だこれ(笑)

矢口:「キュンポイント」っていう幻のポイントがあって(笑)

田中:そんなのが昔はあったと(笑) 今は影も形も無いですね。これ胸キュンするとかそういう意味だよね。

矢口:そうですそうです(笑)。普通よりもキュンと来た時に送るポイントっていう、、、

田中:あ、MVPだとポイント送る機能は「give」ってなってるよ。

斉藤: 当時はポイント還元はギフトっていう扱いだったんですよ。ボーナスじゃなくて、金金しくしたくなかった。

田中:そうか。この時は、社内検証版なので、金金しくするといまいち皆ノリが悪くなるんじゃないかっていう仮説があって、ポイントも Amazon ギフト券とかCTOとランチ行けますとか、CFOが優しくしてくれますとか、お金っているよりも福利厚生っぽい方で体験設計していく方がいいんじゃないかってことになってたよね。

田中:これはどのくらいかかったんだろう?なんとか動くレベルにするまでに。

矢口:一ヵ月くらいで要件定義してMVP作って検証回してまでいってたんですよね。すごいスピード感でワクワクした記憶があります。

斉藤:社内の人で贈りあってみたんだよね。キュンポイントとかもあると。そもそもUniposじゃなくて名前もekooだし。

矢口:で、アルファ版を作るにあたり、グッドパッチさんが入ってきてくれて、それから人数が増えてきたんですよね。

斉藤:グッドパッチさんは我々の道筋をすごく整理してくれたな、という感じがありました。何を取り入れてどう検証してっていうところ。

田中:基本的なコンセプトをこちらで固めて、それがグッドパッチさんの手を借りて整理されたと。プロの手も借りて磨き上げてきましたと。

田中:で、拍手機能はこの時はないよね?アルファ版の時は。

斉藤:アルファダッシュからつけました。

矢口:そういえばアルファダッシュあったな~~~(笑)

矢口:拍手機能の発端は、与太話というか、冗談でユニポスにいいね機能があったらなんだろうね~?拍手じゃない?みたいな。じゃあなんかパチパチパチって連打とかできるのかね?やったら面白いねって話してたところからですね(笑)

田中:Uniposの拍手機能は、パチパチできるいわゆる「いいね」の機能もあるけど、オリジナルな機能は、拍手をすると褒められた人だけではなく、メッセージ書いた、褒めた人にも同時にポイントが行くっていうところだよね。ここに他のサービスとの大きな違いがある。何でそこに書いた人もポイントを貰えるっていう独自な機能が生まれたの?

矢口:それは実はいろんな事を紆余曲折しながら試しているんですよ。ポイント検証をしてた流れの中で、一番最初に投稿者にも送ったポイントの50%が入るっていうシステムでテスト回してた時があるんですけど。そうすると金曜のリセットのタイミングでばらまきが横行したんですよね。

ばらまきっていうのは、今週もお疲れ様~みたいな投稿が横行しちゃって。自分でポイントを使い切れば自分にお金が入るじゃないですか。

それでこれだめだねってなって、本来の一番シンプルでいさぎよい、投稿された人だけにメッセージもお金も入るって形にしようってことになったんです。

その時に、拍手でのポイントはもともと投稿された人にしかいかなかったんですよ。一方通行。投稿した人にはいかなかった。でも、これじゃあ投稿動機をつくるようなインセンティブ設計がないよね。じゃあ拍手された数だけ稼いだポイントは、投稿する人への投稿を動機づけるインセンティブとして渡そう、という風になりました

田中:これめちゃめちゃいいストーリーだね。ここが大事なところで、初めからそうじゃなかったと。で、やってみた結果ダメじゃんってなった。拍手によるポイントという機能自体はもともとあって、それは投稿された人にしか最初いかなかったんだけど、何とか投稿者にインセンティブをあげたいっていうことで、こっちにベクトルが行くことになりましたってことだよね。

だから検証ストーリーとしては、いくつかステップがあったってことだよね。もしかしたら全く違う拍手の仕方だったり、体験になっていたかもしれないんだね。

矢口:ポイントの配り方の検証は結構やってます。

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ポイント検証資料

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田中:どういうポイント検証したの例えば?

斉藤:最初まず投稿だけの時。一番シンプル。例えば僕が弦さんにポイント贈ったら、弦さんだけがもらえる。それが1パターン目。

矢口:3パターン目は、これがポイントばらまきが横行したやつです。メッセージを贈ると、送ったポイントの50パーセントが自分に入る。4パターン目の寄付のようなものもありました。

田中:なるほどね。徹底した検証をもとに、最後はどのパターンにもならず、投稿者にも投稿された人にも両方に入る形に落ち着いたんだね。

それで次に聞きたいのはポイントがリセットされるタイミングについてなんだけど、日曜の夜にリセットしようってなったのは何でだっけ?

矢口:それも、初期の頃に一ヵ月分、2000ptを月初に一気にボン!て付与してたんです。そしたら結構前半で使い切って後半過疎っちゃうっていうのがあって。それでマンスリーだめだね、ウィークリーにしよってなって。

田中:何回くらい、どの期間がいいか検証したの?

矢口:ポイント検証はかなりしました。ポイント復活の周期、何ポイント配布するのか、一ポイント当たりの価値、ポイント送付上限、ポイントをどう経済価値に変換するのか、送付ポイント価値の固定化するしない、ポイントをどう動かすかの設計…

検証しなきゃいけない項目はかなり多かったんですよね。

田中:検証して検証して、検証して、その繰り返しででき上がってきたと。拍手機能と、ポイントリセットタイミングは、まさに我々オリジナルで、葛藤、紆余曲折、対立、そういったものを乗り越えて生まれたんだね。

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そんな紆余曲折もあり、ついにマーケティング活動や営業活動に入ろうとした時、また新たな課題がやってきます。それは、Uniposを金銭的な「新しい成果給」としてのピアボーナスとするのか、それとも、感謝を送り合うサービスとするのか?を決める瞬間です。どうやって決まったのでしょうか。

矢口:外部検証一通り終わって、その時はまだ給与に近しいものではなく、あくまでUniposは賞賛を贈り合うサービスです、みたいなのを結構推してたんだよね。

斉藤:Amazonギフト券撤廃する?みたいな議論が出たんですよ。ギフト機能をなくそうかって。その時まだ社内での利用率が30~40%くらいしかなくて、これだけ自社の新規事業なのに利用率が低いとなると、これは売れんってなって。

金金しいのがだめなんじゃないか派閥と、いや振り切ってないからわかりにくい、CTOのナデナデなんて誰もいらねーよ、派閥があって(笑)

どっちに振り切るか。日本市場では、組織をよくするっていう方に振り切ってるサービスが多くて、そっちの方が日本人に合ってるんじゃないかってそっちに振りそうになってて。

でも「新しい成果給じゃないとユニークじゃない!」っていう弦さんの鶴の一声があって、それがバーンって降りてきて。じゃあわかった!いったん振り切ろうっ!てなって、「それだったら俺B-dashキャンプ(2017年3月)でお客さん取ってこれる」って弦さんが言ったんですよ。

田中:そういえば・・・そんなん言った気がするわ(笑)

皆で仲良くしましょうって言っても、売れないと。経営者だから、給与とかインセンティブには興味があるけど、仲良しになることについては、サッと意思決定できない。と言った気がする。

斉藤:そこまで言うなら行って受注してきてくださいよっ、てこちらは半ば呆れ気味で(笑)いやマジかよ~とか思いながら。そんな極振りして大丈夫なのかなって。もやもやしながらいやでも極振りしてダメだったやめようって。キッパリさせる為にも一度振ってみようって。

矢口:あそこで完全に潮目が変わったんだよね。

斉藤:変わった。あれは完全に変わった。それで弦さんがナギサさん入れてくれそう、レッティさん入れてくれそうっていうのがSlackでトントンきて。こっちか!って売れないと事業としてはダメだっていう議論がずっとあったので。

解説)思い返せば私田中が、独断で決断していました。私は言ってしまった手前、どうしてもBdashキャンプで営業して受注してこなければいけなくなりました。ええ必死でした。でもやはりユニークネスの追求には必要な意思決定だったと思っています。乱暴でも決める。決めてやりきる。それで事業が変わる。こういったロジックではない瞬間はどの事業でも必ずあると思います。

斉藤:あと、僕が潮目が変わったって思った瞬間がもう一つあって、2017年の4月1日にFringe社全体でUniposを成果給にしたんですよね。Amazon ギフト券から金銭に変えた。制度を変えて。そのタイミングでみんながバーッて使い始めて。30~40%だった利用率が80~90%に上がって。メンバーにヒアリングしたら、「これって会社が本気で取り組んでいくんだ、うちの制度になるんだなって感じた。トライアルとか遊び感覚とかじゃなくてウチの制度になるんだなって感じた」って言ってくれた。

だからこうか、こっちか!目指すべきところはこっちで正しいんだっていうさらなる確信を持ったのが、4月頭。そのあと公開したティザーサイトで250人もの経営者のみなさんから気になると申し込みがあって、成果給ってこんなに新しいもので惹かれるんだ、皆が期待してくれてるんだって思ったのが4月末。それで5月に初めて売上が立ってみたいな感じでしたよね。その後6月に正式事業開始にこぎつけました。

矢口:変に色んな本を読んで知識をつけたせいでバイアスが生まれてしまって、経済報酬って逆に危険だよねってなってたのが結構あって。振り切れずに。

斉藤:あー、そうそう。内発的動機と外発的動機っていうのがあって、外発的動機を強くし過ぎてしまうと、内発的動機の形成ができない。みたいな。その時は割と「内発的動機」「外発的動機」っていうのがバズワードで。

矢口:これは結果論なんですけど、あんまりデカい金額でやらないことによって、経済報酬のデメリットが出ない設計になったんだなとは思ってます。

田中:あー、言ってたね。あとさ、普通のインセンティブのように、上位10%だけとかになちゃうと不公平感満載になってしまうだろうけど、10円とか100円単位で分散する仕組みにすれば、少額だし、みんなもらってんだしいっか!みたいな感じになるのでは、と言ってたよね。

田辺(広報):それにしても金金しくしたない派がいたとか、色んな変遷があったんですね~。

面白いですね~。

矢口:僕は金金しくしたくない派でした(笑)

斉藤:僕は揺れてましたね(笑)ずっとずっと

田中:俺はお金だぁ~~、成果給だ〜〜って(笑)

斉藤:でも金金しくしたくないっていうのは今もありますよね。

田中:それはもちろんもちろん!個人がこれで儲かるとかじゃなくて、お金はエモいメッセージを書くための、単なるきっかけになればいいと思ってたんだけど、レッティさんのエンジニアの方にインタビューに行ってお金ってどう思いました?って聞いた時に「建前なんです」って言ってくれた時にやっぱりこれでいいんだ!ってなったんだよね。

斉藤:(レッティさんは)クローズドベータを5月から使ってくれていて、事例がないとマーケができん!と言って事例を取材させていただきに行ったときですね。

田中:そうそう、あれでもう腹が据わったというか。

斉藤:そうですね。あのタイミングはもう本番直前なんです。6月の頭だ。で、内部リリース6/29、外部リリースなので。。そうですね。あれはだいぶ腹据わった感ありますよね。

田中:まあもともと腹は据わってたんだけど、お客さんで、更に現場のエンジニアの方が「コーヒー1杯分の感覚ですよね。恥ずかしいこともお金があるので言える。お金はあくまできっかけです」って言ってくれたので、もうこれだ!って感じになったかな。

斉藤:秘孔を突いた感じでしたよね。

お客さんの声を経て、我々の作ったピアボーナスのコア体験が定まった瞬間です。そこで完結。お客さんの声でやっと完結した感じです。

田中:最初は新しい成果給にするのか、それとも感謝のメッセージを送り合うサービスにするのか、みんな迷ってたよね。俺は「迷ってたらどっちつかずになって売れない」って思っていた。だから鶴の一声を使わせてもらった。それでも社内揺れてたんだけど、最終的にはレッティさんのエンジニアさんがいいじゃんって話をしてくれたので、そうだそうだそうだ!ってなって感じだったかな~。

斉藤:結局最初の方に受注できたお客さんって、この辺りの紆余曲折があったから信じるか!みたいに我々の思想を買ってくれたところはありましたよね。それだけ検証しているんだったら自分達がつくるよりも良いもののはずだ、だから対価を払ってもいいって。

田中:それにしてもこんなに紆余曲折あったんだね~。いやはや、実に面白かった!

解説)田中の独断で給与に近しいピアボーナスでいく、となったのですが、実は最後の最後、迷ったあげく決断をうながしたのは、何よりユーザーさんの声でした。提供者側が思い込んでいることを吹き飛ばすほどの威力がユーザーの声にはあると思います。

いかがでしたでしょうか。私はインタビューを通じて、自分でも忘れていたりして、色々スマンと思ったこともありました。実はUniposは突然出てきて、突然広まってきているように見えますが、背景ではこんなにたくさんの紆余曲折、葛藤があって今の姿があります。私の強権発動はきっかけです。最後はお客様の声が後押しして腹が座った、というのはいかにもFringeらしいところだと思います。

Fringeではこれからも、広告事業とHR事業を通じて、お客様に最も役立つサービスを提供すべく、旗を立ててまいります。もし手伝ってもいいよ!という方がいらっしゃれば、ぜひご応募ください。お待ちしてます。

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