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CEO Blog
人事・HR関係
2019.02.13
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なぜドイツ進出なのか(および新規事業がうまくいくための4つの要素について)

田中です。

先日、Uniposのドイツ進出のリリースを行いました。ぱっと見ただけですと、「なぜドイツなのか?」「なぜマーケットが大きいアメリカではないのか?」「田中が単にやりたくなっただけではないのか」等も疑問がわいてくると思います。今回は、「なぜドイツなのか?」に関して書くのと同時に、新規事業における意思決定について書こうと思います。結論としては「別にドイツでなくてもよかった」のですが、感情だけではなく合理的に意思決定したと思っています。

●新規事業がうまくいくための4つの要素

以下は私の持論ですが、新規事業が成功するには4つの要素が必要だと思っています。(この他にもあるとは思いますが)

1.動機がある人がやるか

新規事業を成功させるのに、人が重要である、これは誰もが異論無いとは思いますが、人は人でも単に優秀である、とか気合が入っている、というだけでは決められません。単に海外やりたい道楽になってしまいます。どういう人が望ましいか、というと私はこういう人が望ましいとおもいます。

動機があること(内発的、外発的問わず)、だと思います。内発的動機、つまり「この挑戦的なミッションをやったら、自分はおいしいな、とセルフコントロールできる人」はとても新規事業に向いています。内発的動機づけが自分でできない、もしくはショボいミッションを設定してしまうケースは、たいていの場合「会社がやってくれないから不満病」におちいりがちです。外発的動機(会社から与えられた挑戦的なミッションにワクワクしちゃう)でも良いと思います。ようはですね「やりたい人にやってもらう」が一番だと思うのです。よくやってしまうのが「海外で働きたい人に海外任せる」、みたいなものですが、これは「海外で働く」ということが動機になってしまいます。海外で働く事が目的であれば別にFringe81でなくても良いわけですし、挑戦的とは思えません。うまくいかないと思います。

今回、ベルリンの支社長をやってもらうことになった佐藤とは、本当に劇的な出会いがあったのです。ある日突然、Facebookメッセンジャーに「メッセージ・リクエスト」が来ている、という通知がありました。(スパムが多いやつです)なんだか長そうな文章だったのでスルーしてしまっていたのですが、その日のうちに開いてみました。そこには彼なりの「動機」熱く書かれたいたのです。プライベートなやり取りですがドラマチックなのでこの際公開しましょう。

その時もらったメッセージ

いやー熱い。これは熱いしうれしい。彼には強い動機があります。遠いベルリンでもUniposの「すべてのはたらく人にスポットライトを」の思想が伝わったとはとてもうれしかったです。たまたま次の週に東京に来る予定があったので、すぐに会いました。正直会うまでは「いつか海外をやりたいとは思うし、ドバイやポルトガルに行ってリサーチもしてプロダクトはいける、と自信を持てた。でも、動機がある人が見つからない限り当分先かなぁ」と思っていました。今回は動機が明確なライトパーソンが劇的な形で見つかったので、非常に恵まれたな、と思っています。

2.プロダクトのオリジナリティがあるか

プロダクトが優秀であることは、もちろん新規事業にとって重要です。が、プロダクトだけでは勝てないのも事実です。Uniposはお客様に支えられて、解約率は極めて低いプロダクトになってきました。単なるHRの新しいサービス、ではなく「すべてのはたらく人にスポットライトを」という我々の思想と、もともと、6年前からあったFringe81の社内制度から生まれたものであるので、かなりオリジナリティあふれるプロダクトになっています。(誕生の経緯は先日書きましたのでこちらをごらんください)

3.マーケットが魅力的か

私のドイツのイメージは全くもってド素人でした。「日本人と性格が似ているのでは」「法人は日本並に多い」「ベルリンでベンチャーが盛り上がっている」くらいしか頭にありませんでした。佐藤と話しをするうちにどうもドイツというより「ベルリン」がとても魅力的なマーケットであることがわかってきました。

なぜベルリンのベンチャーマーケットが盛り上がっているか、についてはこちらの記事に詳しいです。「なぜベルリンがスタートアップの聖地になったのか?」-ダイヤモンド・オンライン-

さらに、前年にコペンハーゲンでのエンジニアイベントに出張していた当社のエンジニアからも、「ベルリンは大変な盛り上がりで、ヨーロッパ中のエンジニアが集中しているそうだ」という肌感覚もある程度あったことも影響したと思います。さらに、佐藤も書いているとおり、高成長マーケットの特徴ですが、離職率が高くなっているので、働き方改革、生産性改革が必須な環境です。Uniposが最初に受けたマーケットは、日本はベンチャーが最初でした。日本で解決できた課題を、ベルリンであれば解決できそうです。

4.得意技を使えるか

新しい未知なるマーケットに進出する際には、自分たちの得意技を再現できるか、それによってさらなる障壁(他には持てないもの)が築けるか、が大事だと思います。日本でのUnipos展開は、現在は大企業マーケット攻略を行っておりますが、もともとはメルカリさんやレッティさんを始めとする、多くの有力スタートアップでの導入と、いただいたフィードバックによる改善、そして200社を超える導入の後の定着ノウハウがあります。単にプロダクトが強いだけではなく、以下がUniposの障壁です。

  • 有力スタートアップへの導入、その後のフィードバックからの改善したプロダクト
  • 数百の導入経験に基づく、導入時つまづくポイントを徹底的につぶすノウハウ

どんな会社でもそれぞれの得意技を持っていると思いますが、海外マーケットにおいても、これらの得意技の再現性が無い限り、進出の意思決定は難しいと思うのです。今回はいくつかの有力スタートアップへの試験導入が決まったので、支社設立の意思決定を行いました。まだ試験導入ではありますので、これから導入ノウハウを使って定着をさせていきますし、さらに「海外での導入ノウハウ」という障壁も加わることになるので、今後ダイバーシティが進む日本においても、他の国に行った場合にも、このノウハウは活かせると思います。

まだまだ、Uniposの海外展開ははじまったばかりですし、SaaSは業績に反映されるのが時間がかかりますが、優秀なエンジニアも二名、今月中にベルリンに派遣してがんばってもらおうと思います。彼らも動機はバッチリです。引き続きがんばります。

 

 

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