Fringe81社長日記Fringe81 CEO's Blog

アトリビューションのメリットと課題と評価手法について

アトリビューション(マネジメント)、最近なんだか流行ってますね。アトリビューションは金融用語でもあります。

アトリビューション分析とは、「コンバージョンにいたったアクションそれぞれの貢献度を分析すること」。

アトリビューションマネジメントとは、「貢献度に応じてポートフォリオの組み換えを行うこと」

と私は理解しています。日本で最初にこのワードが話題になったのは、アドワーズのサーチファネルが出現した際に、コンバージョンまでいたったアシストキーワードは何?というところからではないでしょうか。人間、コンバージョンするまでに何回か比較検討するわけで、サーチファネルは、それに至るまでのアシストをしてくれたキーワードを追跡することができます。

それを拡大して、メール、ディスプレイ広告、タイアップ広告も、実はコンバージョンに貢献しているんじゃないか?だから予算配分を最適化できないか?というのが最近アトリビューションが流行っている理由です。

これができると何が良いの?って話を解説します。

例えばタイアップ広告を精読した人がいたとします。クリックして広告主のランディングページに行きました。でもその時点ではコンバージョンしませんでした。一週間たって、タイアップ広告の掲載期間が終わりました。その3日後、そういえば、と思い出して検索広告経由でコンバージョンしました。

はてこの場合「誰がエライ」んでしょうか。「きっかけはフジテレビ」的な話で、「購入にいたったきっかけ、つまり貢献度はタイアップ広告にもあるのでは?」

というのがアトリビューションマネジメントのロジックです。私も当然何らかは貢献していると思ってます。

私はこのたびかなり深くアトリビューションマネジメントについてリサーチしました。そこで発見されたのは、アトリビューションマネジメントにも評価手法があり、色々な企業ががんばって評価手法を開発しよう、としていることがわかりました。このカテゴリ分類は、どれが良いのだ、という話ではありませんのでそこはご留意くださいね。

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ラストクリック評価

媒体別にインプレッション数とクリック数と、コンバージョン数と媒体費とCPAを並べ て、掲載期間内の媒体評価を行います。つまり、コンバージョンにいたった最後のコンバージョンだけを評価します。悪い媒体は切っていきます。この手法を採用するのは勝手に私が名づけますが、「ラストクリック評価」と言います。この場合、間接的な貢献度は媒体評価に加味されません。日本ではこの手法が一般的でしょうか。

クリックスルー評価

直接コンバージョンの前に、実際にクリックした広告は、貢献度分析に含めようぜ、というのがクリックスルー評価です。この評価の推進派は、広告効果測定ツールを提供しているベンダーが強力に押してます。コンバージョンに結びついた間接クリック効果を算出して、予算を再配分していきましょう、という考え方です。

ビュースルー評価

いやいや、広告を実際に見た人も貢献度に含めようぜ、というのがビュースルー評価です。最近盛んに登場している、アトリビューションマネジメント系のベンチャーや、第三者配信エンジンベンダーが強力に押してます。アトリビューションマネジメント系のベンチャーも、第三者配信エンジンベンダーも、実際に広告を配信する(つまりビューする)ところから追えるので、この手法が採用できるんですね。

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はい、それぞれ全然違いますよね。アトリビューションマネジメントといっても様々なのです。誰が言っているアトリビューションマネジメントなのか、よく見ないと、あれ??ってことになります。

アトリビューションマネジメントは結構難しいです。アトリビューション分析はできます。ところが分析は終わった、いざ、予算配分!となった際には、結構大変なのです。アトリビューションマネジメントのモデリングが米国ではかなり話題になっています。ここは数学や統計の世界になってきます。

例えばあるベンダーでは、数あるコンバージョン経路上の、最もコンバージョンに近いクリックが最も貢献度がエライ、としていたり、いやいや、そうではなくて全てのコンバージョン経路を均等に評価すべき、というベンダーもいます。また、ビデオ広告を再生した人と単にバナーを見た人ではエンゲージメントの深さが違うので重み付けを変えた方がいいんじゃないか、など貢献度を深くちゃんと分析しようとすればするほど、複雑怪奇な世界になりがちなのも事実です。

分析や解析は深くやるのも重要ですが、ビジネスの意思決定にはシンプルでわかりやすいものが必要です。つまり8割の精度でも意思決定のスピードが2倍速ければその方が採用すべき手法であったりします。

そして、忘れてはならないのが、ラストクリック評価であっても十分効果改善はできるのです。掲載位置の改善、クリエイティブの作りこみ、ランディングページの改善、など。そこはちゃんとやる必要があります。そして何より、ニーズを喚起する良い広告を作る、ということは。

じゃあFringe81さん、あなたはどうなんですか、というところですが、我々はシンプルで意思決定しやすいモデリングを目指し、考えています。ビュースルー評価でも、8割の精度でも意思決定のスピードが2倍出せるものを。そこはがんばります。

今までの話をまとめるとこういう図になります。イベントは、コンバージョンまでの経路を、メディアは広告に接触したメディアを、インタラクションは、何が行われたのかを行動を、メディアタイプはどのような接触目的かを表しています。

もちろん、これ以外の経路もあるでしょう。アドネットワークから直接コンバージョンする、という経路もあります。モデリングする際には、そもそもの直接コンバージョン数、間接コンバージョン数(ビュースルー、クリックスルーともに)、そしてメディアタイプが大事になってくると思います。どのメディアタイプに再配分したら最も広告主様にとって理想なのか、これからがんばって開発していきます。

 








Author : yuzuru