Fringe81社長日記Fringe81 CEO's Blog

アトリビューションと態度変容と。

ゲバラ隊長と命名されました、田中でございます。

@sembearさんのすごい記事が出まして、私のブログも多々引用いただきましたのでこれはお答えしないといけないなと。

なぜゲバラなんだい、というのはこの記事を見てください。僕は今年アド・ゲバラになりたいのです。レボリューション!

さて、どこから書こうかと思うのですが、sembearさんの記事内に出てくる「態度変容」に関しては、理想や遠い世界の話ではなく、あと一歩で現実の物になろうとしているんじゃないかなぁ、という認識を持っています。やっちゃいたいですね。もちろん消費者の全ての「態度変容」をウォッチすることはできません。現時点ではあくまでネット上のみ。(WPPなんかは実店鋪データと繋げているみたいですけど)

態度変容「課金」に関してはハードルはまだ高いと思いますが、「態度変容を加味した広告配信と予算配分」に関してはそんなに無理難題でもなく、がんばればできるのではと考えてます。

態度変容を測る際に必要なファクターについてはsembearさんが述べています。

(1)AdNetwork経由でディスプレイ広告を閲覧したユーザー数をxとする
(2)そのxの中でブランドネームでの検索を行った人数をyとする
(3)そのyの中で広告の閲覧により初めて検索を行ったユーザー数をzとする

ということまでわかると
a) zってのが新規認知の数
b) y-zってのがすでにある認知がさらに改善した数

#つか現状で俺が上に書いたx、y、zなんてどう考えたって計測不可能でしょ?現状では、ね。

これについては既に弊社では測定を開始しています。広告媒体を見たユニークブラウザ数、事前にクライアントサイトに導入したタグによるデータ。

これにより実現できることは、例えば、広告を見た人のサーチキーワード(弊社ではビュースルーサーチクエリと呼んでいます)とサーチクエリ数。これである程度は見えてきます。ビュースルーサーチクエリはかなり面白いデータで、まさに態度変容したのか、それとも迷っているのか、は可視化できそう。重要なのは、ディスプレイ広告やタイアップ広告を見た(またはクリックした)人だけのサーチクエリを見る、ってところです。アクセス解析だと全てのサーチクエリになってしまいますのでそこは異なるのです。事前にクライアントサイトに導入したタグによって、初接触なのかどうかもわかります。

で、sembearさんが書いているように、「専門サイト」と「ソーシャル」。ここはアリですよほんと。これに関してはまだです。これどうするかは課題ですね。。技術的にはできそうですけど。

アトリビューションマネジメントで問題なのは、コンバージョンまでの長いパスの中で、それぞれの接触した広告の意義が、ユーザー一人一人違うってところなんですよ。全く同じバナー広告でも、Aさんにとっては初接触であって、Bさんにとっては態度変容のきっかけであって、Cさんにとってはクロージングされた、となるわけです。ここらへんがアトリビューションマネジメントの難しいところです。

ここらへんの概念整理をしておきましょう。図を書きました。

まず、一番上の部分から。「Long Path to Conversion」というところでは、ディスプレイ広告とサーチが登場しています。無論この図は非常に簡略化した概念図なので、本当のコンバージョンパスというものには、ブックマークや専門サイト、ソーシャルサイトもパスには出てきます。そこら辺は抜いてますのでご留意ください。ちなみにコンバージョンには、会員登録や実際の購買などのコンバージョン以外にも、態度変容した、ブランド認知が進んでファンになった、等も私の考えでは含みます。

また、「Web Analysis」と書いてある部分は、今はアクセス解析ソフトの得意分野で、クライアントサイトに訪問した後の行動と評価手法について書いてあります。「支持者」は私の造語です。コンバージョンには結びついて無いかもしれないが、何回も訪問してくれるユーザーや態度変容した、ブランド認知が進んでファンになった、といったユーザーを総称しています。なので「Branding/Influence」としています。ここをどうCVさせたり、ロイヤルカスタマーにするかは課題です。

左側を見てください。それぞれ、「ラストクリック評価」「ビュースルー評価」「マルチチャネルアトリビューション評価」と、広告の評価手法が書いてあります。何回も口酸っぱくいいますけど、ラストクリック評価がダメだ、という事を言うつもりはありません。ここでは概念を整理しているまでなので誤解なきよう。

①と②

まず「ラストクリック評価」から。ラストクリック評価のパターン1は、ディスプレイ広告で3回見てコンバージョンしたケース。これは分かりやすいですよね。評価ポイントは100%、最後に見た&クリックしてコンバージョンしたディスプレイ広告につきます。

パターン2の場合は、これはちょっとやっかいです。実際見たりクリックしたのですが、その時点ではコンバージョンせず、2日後に検索経由でコンバージョンしたケースです。はて誰がエライのでしょうか。ラストクリック評価では、ここはドーンと検索が100%エライ、とします。ディスプレイ広告は一切コンバージョンには寄与しなかった、と。

次に「ビュースルー評価」。これは前段で出てきた誰がエライのか、というのをもう少し評価しましょう、ってことです。最後にビューまたはクリックしたディスプレイ広告にも評価ポイントをつけます。(××%)ってなってるところですね。他にも色々なパターンがありますが、割愛します。私に直接聞いてくださいませ。また、「ラストビュー」を評価する、というのは大多数の第三者配信アドサーバーがそういう定義でやっています。また、初接触かどうかは、クライアントサイトにあるタグでわかります。

あとですね、sembearさんが、

クライアントによっては、やっぱりLast Click最重視(≒CPAとかROI重視)って人もいるだろうし、今はコストは度外視して認知度向上!なんてことを思う人もいるだろうし。

と書かれていますが、ラストクリック最重要視(≒CPAとかROI重視)っていうわけでは無いんだと思うんですよ。意思決定の速さはラストクリックが最高に速いしわかりやすいので前に進みやすいのですけど。でもそれだけだと、ディスプレイ広告なんてやめて、SEMとSEOとアフィリエイトだけに予算配分しちゃいますよね。僕はビュースルー評価がCPAやROI重視クライアントに結構向いているんじゃないか?なんて仮説を持っています。誤解しないでいただきたいのは、ビュースルーがコンバージョン数を増やすから、何でもかんでもビュースルーだって言ってるわけではありません。予算配分上、ディスプレイ広告出した方が実はお得だった、ということがわかった場合はビュースルーでやれば良いのです。まず測ってみないと。

④、⑤

最後に、「マルチチャネルアトリビューション評価」。やっときましたねー。この評価では、クロージングまでの全てのビューまたはクリックしたものを追いかけます。コンバージョンパスの全てに(××%)とついているのがわかりますよね。先ほども言いましたが、これはユーザーごとに違います。なので媒体Aがクロージングポイントであったり、媒体Aが初接触であったりします。難しいですね。また、アトリビューション評価のもっと難しいところは、全てのコンバージョンパスを、一体全体何パーセントで評価するんだ?ということ。あとは期間。2ヶ月前に見た広告にもポイント入れるんだっけ?というところ。これは米国でも相当議論されているみたいです。アリかなぁと思うのは、無駄なクロージングポイントの予算を削減して態度変容が多い媒体の予算を増やす、という感じ。

後は実際の効果の部分。「CPA」と「ROAS」と「支持者」を増やした数がありますよね。CPAだけだと、実際の利益を考えると実はこの広告はLTVや顧客単価が低いものばかりであった、というのもあるので。ROASの概念も重要になってきますし、「支持者」はブランドにとっては重要な顧客ですし、ECサイトにとっても将来のロイヤルカスタマーになる母数になったりしますよね。ここらへんは今までアクセス解析な分野だったのですけど、なんか統合もしくはシステム連結するんかなぁと思ったりします。

ムスカは言っていました。

君の一族と私の一族は、もともと一つの王家だったのだ
地上に降りた時、二つに分かれたがね

いや、いいんだよ分かれなくて。配信の部分と効果測定の部分分かれなくてもいいじゃないッと思います。一緒にやっちゃえばいいのでは。(あー無理矢理感満載だ。でもsembearさんにムスカネタ混ぜてくれって言われたのでノルマはこれで達成したはず。バルス!)

で、sembearさんの最後のブログの記事部分。

理想を見据えて、それに向かって突き進みつつ、かたやビジネスとしてバランスが取れるポイントを見出す。これsembear的仕事術の大原則ね。

Yahoo!にせよGoogleにせよFacebookにせよ、「あるべき姿」を突き詰めて、新しいパラダイムを構築してきたわけじゃないですか。新しい パラダイムって、現状の常識とか枠組みで考えるとそもそも実現不可能だ、ってことになるんです。だって新しいんだもん。現状の常識とか枠組みで実現できる ことは別に新しいパラダイムではなくて、やって当たり前のことだと思うんです。

というところは全面的に大賛成。だからこのビジネスやってるし、ベンチャーやってるんです。新しい概念を、開発して、世に問うて、市場を創るっていう。なんだか楽しくなってきちゃったぞ。熱い魂こめてやっちゃいましょう!

もし、こういうのやりたい!という方いたら弊社にエントリーしてください 笑

ではでは。








Author : yuzuru