Fringe
CEO Blog
会社、経営
2019.06.28
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社長だってピボットが必要だ

今回のブログは主にFringe81の社内向けです。(が、ベンチャー社長の方にも伝わるのではないかと思います。)

ここ最近のFringeは、グループ経営時代に突入しました。アドテクベンダーからはじまり、広告代理業をはじめ、メディアグロースという新興メディアの成長支援事業をはじめ、そして現在はHRテックのピアボーナス「Unipos」を展開しています。

その中でもたまに社内で言われるんですよね。「弦さんは広告興味無くなったんじゃないか」とか。

それについては「おいちょっとまてよ」と思います。

まぁ確かに最近はUniposUnipos言っています。が、まだまだ広告の企画などで若いのに負ける気はしません。コンペでも勝利する自信が大いにあります。私のバックグラウンドはクライアントサービスですから、課題解決とハッとする企画づくりだけはまだまだ負けないだろうなとは思います。(勝ち負けではないのですが)

そりゃさすがにもうGDNの運用とかタグマネジメントはできないと思いますけどね。

ではなぜ広告事業にそれほど口を出さないのか、というと、社長の役割のピボット、という明確な理由があるからなんです。

よくベンチャーでは事業領域を進化させたり、変更していくことを「ピボット」と呼びます。ピボットとは「プロダクトやサービスと、マーケットのすり合わせのための柔軟な変化」だと私は思っています。会社は成長するにつれ、どんどん変わっていきます。

社長だって、役割の変化、つまりピボットが必要なんだと思うのです。

ベンチャーは、最初の事業のプロダクトマーケットフィットが終わった後は、2つのタイプに分かれると思います。

  1. そのまま創業時の事業領域を深掘りor拡大していくパターン
  2. 飛び地領域に進出し、非連続に事業領域を拡大してくパターン

Fringeの場合は2の段階に突入しています。また、社長のタイプによっても異なります。

  • A.現場をやり続ける、細かいKPIはすべて覚えているタイプ
  • B.事業は任せて、次の経営者を育てるタイプ
  • C.特定の得意領域に特化するタイプ(ロビイングやIR、トップ営業のみ、など)

2012年ころまでは、私は完全にAのタイプでした。2012年の時の私のブログの記事リストを見てみましょう。ほとんど広告の話題です。なんと本すら執筆しています。

この時は、アドテクが大きく広告産業を変えようとしていた時期であり、私も市場を創り、人を採用するために一生懸命でした。

今は、私はふだんUniposUnipos言っていますが、ツイッター上やブログ上などで、一度も細かいカスタマーサクセスのノウハウなどのtipsを書いたことがありません。書こうと思えば書けます。かつてのアドテクアドテク言っていた私のように。でもそれはもう私の役割ではなく、Uniposの社長の役割だと思うのですね。私は経営者ではありますが、ユニポスの専門家であってはいけないのだと思います。Uniposのマーケコストは今期5-7億円ですが、タクシーCMにどのモデルさんを使うのか、等、口も出したこともありません。Uniposの社長を全面的に信頼していますから。

今の私は、Aタイプから、BCを混ぜ合わせたタイプ(事業は任せて、他の役割を果たす)にピボットしてきたのかな、と思います。

マーケットフィットが終わったあとの社長の役割は、「数年後にリターンがあり、最高の成果が出るところに長期間に渡りコミットする」ことです。ひとつの実例としては、私がCタイプになって、新卒採用にコミットして取り組んだ例が実例としてあげられると思います。

2013年まではFringeは子会社でした。新卒は年に2.3名しか採用していませんでした。誰も新卒でFringeを受けに来てくれる人などいませんでした。2013年にMBOして独立した際に、私は思ったのです。新卒採用がこの会社の数年後の将来を決める、と。2013年までは、Fringeは一体経営を重要視していました。2015年以降の特にこの3年は、新しい事業を次々と生む事に取り組み、グループ経営になってきています。事業が増えるということは、人材が必要であります。中途のみならず新卒で超優秀な仲間を集める必要がありました。

そこから毎年、自ら、全国の合同説明会にすべて出るほどコミットしました。まずは愚直に使う時間を他社と比べ圧倒的にし、コンテンツもこだわりました。今でも、年間数千人の人に直接会っていると思います。今年もこんな風に全国をまわりました。

そんなに新卒採用に時間を使ってどうするんだ、という声もありました。でもこのころから、現場は取締役COOの松島に任せられるようになってきていたのです。また、新卒採用マーケットも変わり、インターンシップが中心になってきました。マーケットが変わったのです。

結果としては、Fringeは「就活口コミアワード2019」でインターン部門で全国トップ10に入るまでになりました。そして、超優秀な新卒が毎年20-30名、Fringeに入ってくれるようになりました。2013年までは、全然新卒が受けてくれない会社であったのに。

経営者がコミットしたからには圧倒的な成果を獲得する必要があります。そして、マーケットに敏感である必要があります。新卒採用マーケットにおけるインターンシップは、あまりに成熟マーケットになりすぎて来ているので、今年度から見直しをはじめました。インターンシップ全国トップ10には入りましたが、その地位はもう捨てる時がやってきたのかもしれません。なぜなら、マーケットは変わってきており、競争環境も変わってきているからです。

さて、社長のピボットの話でした。

社長はある時、特定の事業に対する専門性が高いプロから、経営者のプロとして時間の使い方、能力の選択、変化が求められる。私にはそのタイミングが来ていると思っています。

広告にはすごく思い入れがありますし、今でも人を育てる最高のプロフェッショナル職だと思います。が、私が広告のプロフェッショナルで有り続ける必要はありません。短期間では理解されないかもしれないが、長期では最高の成果を貪欲に追い求めるべきです。

では私は今、何のプロになろうとしているのでしょうか?今、3つのプロになろうとピボットしようとしています。

1.伝えることのプロになる

最近、私は、伝えることが得意になってきました。最後のVCラウンドの資金調達、上場準備のプレゼンテーション、IRプレゼンテーション、子会社社長の社内プレゼンやプレスリリースなどの添削をかなりがんばっています。これらの、伝えることに対して、自分のリソースを突っ込んできた結果、人よりは伝える能力が高くなってきました。この能力をさらに磨いて、日本で一番社内の透明性が高く、忖度が無い会社を創っていきたいです。

2.子会社役員の最高の応援者になる(経営者のプロデューサーとしてプロになる)

私は、人を信じやすいです。欠点でもありますが長所でもあると思います。なぜ子会社を任せられるか、というとそれは「信じる力の強さがある」からだと思っています。子会社社長は権限も大きいぶん、悩みも深いです。経験だけは色々しているので、彼らがやりたいと思ったことがいつでもやれるように最高の応援者になりたいです。会社から必要とされる役割と機会を全力を持って責任を果たすのがクールな子会社役員ですが、サポーターは必要だと思うのです。そういったサポーターがいるのが、グループ経営している強みとも思います。

3.世界に売り込む人になる

Uniposの初期の営業は私がやっていました。ロケットスタートはきれたと思っています。私は何もないマーケットの初期ニーズをとらえ、売ることについては得意だと思います。残念なことに、私は英語が苦手です。今、がんばって毎日英語勉強しています。「英語が話せたほうがいい」という話ではなく、「英語でUniposを世界に売って会社の企業価値を上げる」事をやりたいです。本当に苦手なので数年かかるかもしれませんが、なんとか実現させたいと思います。

この3つの役割にピボットしようとすると、なかなか時間がありません。よって、普段は広告の事は話をしていません。が、それは役割がそうであるだけなのです。広告事業を伸ばすために、特に子会社の経営陣の最高の応援者になろうと思っています。

がんばります。

 

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